第23話:仕事ができる人ほど、教えるのが苦手?施設長が知らないベテラン育成の落とし穴

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こんにちは。
「外国人雇用のセカンドオピニオン」ふくろう主任です。

「外国人や若手スタッフが入ってきたから、現場の一番仕事ができるベテランの〇〇さんに教育をお願いしよう」

そう考えて、頼りになるベテラン職員に新人指導を任せる施設長は多くいらっしゃいます。
しかし、しばらくすると現場からこんな声が聞こえてくることがあります。

「教える時間なんてありません」
「指示通り動いてくれないし、ミスの後始末で自分の仕事が増えるだけです」

施設長からすると「早く育ってもらった方が現場も楽になるのに、なぜ不満が出るんだろう」と首をかしげたくなるかもしれません。
しかし、ここで絶対に忘れてはならない事実があります。

それは、「仕事ができるベテラン=教えるプロ」ではないということです。

今回は、外国人や若手を温かく受け入れる鍵を握る「ベテラン職員」を孤立させず、頼もしいリーダーへと育てる関わり方についてお話しします。


  1. ベテラン社員も「自分の仕事で精一杯」という現実

現場のベテラン職員の多くは、決して「新人を育てたくない」と思っているわけではありません。むしろ「早く育って活躍してほしい」と心から願っています。

それでも教えることにストレスを感じてしまうのは、次のような背景があるからです。

 ・教えた経験が少なく、「どうやって・どこから教えればいいか」分からない

 ・自分の通常業務だけで既に精一杯なのに、教える負担がそのまま上乗せされている

 ・新人がミスをした時の後始末や責任の所在が曖昧で、「私がここまで責任を持たなきゃいけないの?」と不安になる

新人が指示を誤解してミスをした時、そのフォローに追われるのは現場のベテランです。
「教える手間」+「後始末の手間」が重なれば、どんなに優しいベテランでも心のゆとりを失い、イライラしてしまうのは当然のことです。
つまり、ベテランが疲弊しているのは「気持ちの問題」ではなく、「仕組みの問題」なのです。

施設長が新人ばかりに気を取られ、ベテランの苦労に目を向けていないと、彼らは「放置されている」「仕事を押し付けられた」と強い孤立感を抱いてしまいます。


  1. 教えるベテランも、施設長から見れば「大切な部下」

施設長にとって、外国人や新人がケアを必要とする部下であるように、「指導を担当するベテラン職員」もまた、寄り添いとサポートが必要な大切な部下です。

ベテランを丸投げで孤立させないために、施設長がやるべきサポートは3つあります。

① 「責任の範囲」を明確にしてあげる
「新人の指導をお願いするけれど、最終的な責任はすべて施設長(管理者)である私が取るからね」と明確に伝えてあげることです。「ミスをしたら自分が責められるのでは」というプレッシャーを取り除いてあげるだけで、ベテランの心は一気に軽くなります。

② 「ここまででいいよ」とゴール(範囲)を決める
「全部を完璧に教えようとしなくて大丈夫。今月は『笑顔で挨拶すること』と『介助の基本手順』の2つだけ伝えてくれれば100点だよ」と、教える範囲を絞ってあげることです。

③ 教えてくれたことに対して「承認・感謝」する
新人が育った時、新人本人を褒めるのはもちろんですが、それ以上に「〇〇さんが根気強く教えてくれたおかげだね、ありがとう」と、指導してくれたベテランの貢献を言葉にして認めることです。

④ 教える人の話を聞く時間を作る
新人面談はするのに、教えているベテランとは話をしない施設は意外と多い。だから「最近、教える立場になって困っていることはない?」この5分の面談だけでも、ベテランは「ちゃんと見てもらえている」と感じられます。


  1. 「頼りにする」と「丸投げする」は違う

人は「仕事を押し付けられた」と感じると不満を抱きますが、「あなたのスキルや経験を信頼して、お願いしたい」とリスペクトを込められると、責任感と誇りを持って動いてくれるようになります。

「〇〇さんの利用者様への丁寧な声かけは、うちの施設の宝物なんだ。ぜひその背中を、新しい子にも見せてやってほしい」

そんな言葉とともに、教える側の負担(業務量の調整など)を施設長が「引き算」してあげる姿勢を見せること。

「自分たちの苦労を分かってくれている」という安心感があって初めて、ベテラン職員は本当の意味で頼もしい「最強のリーダー」へと変わっていきます。


まとめ:ベテランが笑顔の職場にしか、新人は育たない

外国人雇用や新人育成を成功させる一番の近道は、新人だけを優遇することではありません。
その横で必死に教え、現場を守ってくれているベテラン職員を、施設長がどれだけ大切にできるかにかかっています。

ベテラン職員が孤立せず、誇りを持って新人を出迎えられる環境をつくること。それこそが、誰にとっても辞めない「強いチーム」を創るための、施設長の最も重要な役割です。

 ・「現場のベテラン職員と新人の間に、少しギクシャクした空気が流れている」

 ・「指導役のベテラン職員をどうサポートし、巻き込んでいけばいいか分からない」

そんなときは、ぜひ一度「ふくろう主任」にご相談ください。
施設長、ベテラン職員、そして新人スタッフの全員が誰も悪者にならず、気持ちよく助け合えるチームづくりの仕組みを、一緒に考えていきましょう。

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