こんにちは。
「外国人雇用のセカンドオピニオン」ふくろう主任です。
「特定技能スタッフが『介護福祉士の資格を取りたい』ってやる気になってくれているのは嬉しいけれど、人手不足の現場で、勉強まで手厚く教えてあげる余裕なんてないよ……」
施設長や現場リーダーから、そんな切実な悩みを伺うことがあります。
確かに、シフトをやりくりして実務者研修の時間を確保したり、市区町村の補助金を活用して費用をサポートしたりしている施設は増えています。
しかし、それ以上の「日々の勉強」となると、どうしても「あとは本人任せ(自宅で頑張ってね)」にならざるを得ないのが多くの現場のリアルですよね。
結論から言うと、施設側が「先生」になって勉強を教えてあげる必要は全くありません。
専門的な勉強は外部の講座やオンライン教材に任せて、施設長や現場がやるべきなのは、彼らを孤立させない「最高の応援団長」になること。
今回は、大きな負担を増やさずに、彼らが途中で諦めずに挑戦を続けられる現場の関わり方についてお話しします。
- 合格への一番の壁は、能力より「途中で諦めない環境」
ある介護福祉士の受験対策講座を運営している専門家から、非常に本質的なお話を伺ったことがあります。
そこでは毎年高い合格率を誇っているのですが、その秘訣は「画期的な教材」や「特別な教え方」ではないそうです。
一番大切にしているのは、「とにかく途中で脱落する人を作らないこと」。
仕事終わりの疲れた体で、日本語の分厚い参考書を一人で開くのは、気が遠くなるほど孤独で過酷な作業です。
彼らが挫折するのは、頭の良さのせいではなく、圧倒的な「孤独」によるモチベーションの低下です。
だからこそ、日頃の現場で「こまめな声掛け」があるかどうかが、彼らの踏ん張り強さを何倍にも変えます。
・「最近、講座の勉強は順調に進んでる?」
・「働きながらの勉強は本当に大変だと思うけど、みんなで応援してるからね」
そんな、ちょっとした気遣いの言葉が、一人で頑張る彼らの心を「また明日から頑張ろう」と支える大きな支柱になるのです。
- 現場全体で応援する「雰囲気」のつくり方
「そうはいっても、現場の日本人スタッフ全員が、自発的に優しい声をかけるのは難しいよ」と思われるかもしれません。
それなら、現場が自然と声をかけたくなるような「仕組み(環境)」を施設長が作ってあげるのがおすすめです。
例えば、休憩室や職員の掲示板などの見える場所に、「〇〇さんの介護福祉士試験まで、あと〇日!」というカウントダウンの紙を貼ってみるのはいかがでしょうか。
これがあるだけで、現場の先輩たちも「あ、試験まであと3ヶ月なんだね。頑張って!」と声をかけるきっかけが生まれます。スタッフ全員で「挑戦を応援する空気」を作ることで、外国人スタッフの「居場所」としての安心感も一気に高まります。
- スマホの利用は「明確なルール」で不信感を防ぐ
また、最近の勉強やわからない言葉を調べる手段として、「スマホ」は欠かせないツールです。
日頃の会話や業務中の調べ物のために、勤務中のスマホ利用をOKとしている施設も増えています。
しかし、ここで一つ注意したいのが「ルールの明確化」です。
ルールが曖昧なままだと、人によってはついでに動画を見てしまったり、個人的な連絡に使ってしまったりすることがあります。
そうなると、周囲の日本人スタッフから「あの人は仕事中にサボっている」と、不必要な不信感やズレが生まれてしまいます。
・「スマホを使うのは、業務上の翻訳や、許可された勉強のアプリのみ」
・「個人の連絡や動画視聴は、休憩時間以外はNG」
このように、「何のために、どこまで使っていいのか」という一線を施設長がしっかりと言葉にしてルール化しておくこと。これが、頑張る外国人スタッフを守り、現場の日本人スタッフも気持ちよく応援できるようになるための大切な境界線です。
まとめ:「応援された経験」が、その施設への信頼になる
特定技能スタッフにとって、介護福祉士の試験に挑戦する期間は、日本でのキャリアの大きな山場です。
その過酷な時期を「職場の仲間みんなに伴走してもらった」という経験は、彼らにとって一生モノの記憶になります。「この施設は、私の未来を一緒に応援してくれた場所だ」という強い愛着が生まれ、資格取得後も長くその施設で活躍してくれる、最大の理由になるのです。
・「スタッフの勉強を応援したいけれど、具体的にどう関わればいいか悩む」
・「スマホのルール作りや、現場の意識のすり合わせが上手くいかない」
そんなときは、ぜひ一度「ふくろう主任」にご相談ください。
今の現場の負担を増やすことなく、外国人スタッフが「この職場で合格したい!」と前を向けるような、優しくて持続可能な伴走の仕組みを一緒に考えていきましょう。

