こんにちは。
「外国人雇用のセカンドオピニオン」ふくろう主任です。
「この候補者は日本語能力試験の『N2』を持っています」
紹介会社からそう説明されると、少し安心しますよね。
実際、私も施設長から「N2だから安心だと思ったんだけど……」というご相談を受けることがよくあります。
ところが、いざ現場に入ってみると、以下のようなギャップが生まれることがあります。
・申し送りの内容が理解できていない
・返事はいいけれど、実際の行動に繋がらない
・利用者さんの変化に気づけない
一方で、日本語レベルはそこまで高くなくても(N3など)、現場の日本人スタッフから信頼され、長く活躍している外国人スタッフもいます。
この違いは何なのでしょうか。私は、それを「現場理解力」と呼んでいます。
- 日本語力よりも「わかりません」が言える人
現場でぐんぐん伸びる外国人スタッフの特徴の一つは、「わかりません」が素直に言えることです。
介護の現場では、テキスト通りの専門用語だけでなく、施設ごとのルールや独自のやり方、略語などがたくさんあります。
本当は理解できていないのに、その場の空気を気にして「はい」と返事だけしてしまう人も少なくありません。
一方で、
「もう一度教えてください」
「この言葉の意味がわかりません」
と素直に聞ける人は、最初は覚えるのに時間がかかっても、着実に成長していきます。
日本語力そのもの以上に、「その都度、確認する力」の方が大切な場面はたくさんあるのです。
- 「言葉」より「利用者さん」を見ている人
介護の仕事は、教科書通りには進みません。
・利用者さんの表情
・歩き方、立ち上がり方
・食事の量
・いつもと違う、どことなく落ち着かない様子
こうした「小さな変化に気づけるかどうか」が何より重要です。
現場で評価されている外国人スタッフを見ていると、日本語の上手さよりも、とにかく「利用者さんをよく見ている人」が多いように感じます。
介護記録の文章が多少ぎこちなくても、「あれ?いつもと違うかもしれない」と気づいて周囲にパスを出せる人は、現場で大きな信頼を得ています。
- その場で「メモを取る人」は強い
これも、現場で見ていて意外と大きな差になるポイントです。
同じことを教わったとき、以下のような姿勢がある人は、半年後、一年後に大きく伸びています。
・その場ですぐにメモを取る
・後で聞き直せるように、自分なりに整理する
・教わったケアの内容をノートにまとめる
これらは日本語能力試験の点数には一切映らない部分ですが、現場の受け入れ側からすると
「教えがいがある」「安心して仕事を任せられる」という、非常に重要な力です。
まとめ:現場が求めているのは「一緒に働く安心感」
施設のリーダーや先輩職員が外国人に求めているのは、完璧な正しい日本語ではありません。
・しっかり報告してくれる
・困ったら相談してくれる
・曖昧にせず確認してくれる
・利用者さんを大切にしてくれる
そんな「一緒に働く安心感」です。
もちろん、日本語力やN2・N3といった資格も一つの目安にはなりますが、それだけで現場での活躍や定着を予測するのは難しいと感じています。
外国人採用がうまくいっている施設ほど、日本語の資格だけを見ていません。
面接では、以下のような質問を通して、相手の「行動パターン」を見ています。
「仕事でわからない時は、どうしますか?」
「失敗してしまった時は、誰に、どうやって相談しますか?」
「利用者さんが急に体調を崩したら、あなたならまず何をしますか?」
「日本語レベルは高いはずなのに、なぜか定着しない」
「面接で、相手の本当の『育つ素質』をどう見極めればいいのか分からない」
そんなモヤモヤを感じている施設長は、ぜひ一度「ふくろう主任」にご相談ください。
制度や資格の話だけでは見えない、現場のリアルな視点から、一緒に頭を整理するお手伝いをさせていただきます。

