こんにちは。
「外国人雇用のセカンドオピニオン」ふくろう主任です。
登録支援機関や紹介会社の担当者が、3ヶ月に一度、外国人スタッフと面談をして報告をしてくると思います。
その報告を聞いて、施設長であるあなたは安心していませんか?
「最近どう?」
「はい、大丈夫です」
「困ってることない?」
「はい、ありません」
「勉強やってる?試験はいつ受けるの?」
「はい、頑張ります」
……こうした、テンプレートのような軽い質問と、それに対する「大丈夫です」という軽い返事。
実はこれ、「本音が引き出せている安心のサイン」ではなく、
「あなたには本音を話しません」という危険なサインかもしれないのです。
年間150人以上の外国人スタッフの転職面談をしてきて確信しているのは、
外国人は「この人に話しても意味がない」と判断した相手には、絶対に本音を言わないということです。
そしてある日突然、笑顔で「辞めます」と言い残して去っていきます。
では、本当に彼らの定着に繋がる「本音を引き出す面談」とは一体何なのか?
上手くいっている現場がやっている、驚くほど具体的な【4つの対話術】をお話しします。
- 「前回の会話」を覚えていることを伝える
面談を始める前に、必ず前回の記録をチェックします。
・「そういえば前回、お腹が痛くて病院に行ったって言ってたけど、もうすっかり良くなった?」
・「先月、お母さんの誕生日だからベトナムに仕送り多めにするって言ってたよね。無事に届いた?」
「自分の些細な話を覚えててくれた」「いつも気にかけてくれている」。
この、日本側のスタッフが持ってくれた小さな関心こそが、外国人の心を開き、最大の安心感と信頼関係に繋がります。
- 会社への未提出書類を「一緒に」解決する
特に入社直後は、役所の手続きや会社への提出書類が未提出のまま、うやむやになっているケースがよくあります。
これを「早く出しなさい!」と突き放したり、逆に放置したりすると、
現場の日本人スタッフとの関係が悪化し、評価が下がる原因になります。
「何か出し方が分からない書類、残ってない?一緒に書こうか」と声をかけ、
その場で速やかに一緒に解決する姿勢が、彼らの孤立を防ぎます。
- 「夜勤の状況」と「給与の手取り」に踏み込む
「困っていることない?」という抽象的な質問には、彼らは「大丈夫」としか答えられません。
だからこそ、質問を徹底的に具体化します。
「今、日勤の仕事はどこまで慣れた?いつ頃から夜勤に入れそうかな?」
「先月の給与の手取り、自分が想定していた金額と合ってた?仕送りはちゃんとできそう?」
ここまで具体的に突っ込んで初めて、「実は、夜勤のこの移乗介助がまだ少し怖くて……」
「今月はアパートの更新料があって、手取りが思ったより少なくて不安です」といった、
本当の困りごとや質問がポロポロと出てくるのです。
- 仕事以外の「生活の安心」に耳を傾ける
外国人が日本で生活を続ける上で、仕事と同じくらい重要なのが「私生活」です。
・アパートの周りの住人とうまくやれているか?
・日々の買い物や、毎日の「お弁当(食事)」はしっかり食べられているか?
仕事の愚痴は言いにくくても、「最近、近くに安いスーパーを見つけたんです」
「自炊がちょっと大変で……」といった生活の話からなら、いくらでも会話が弾みます。
生活が落ち着いて初めて、仕事にも100%集中できるようになるのです。
まとめ:信頼関係は、小さくても確実に積み上がっていく
もちろん、定期面談でどれだけ丁寧に話を聞いたとしても、離職を100%防ぐことはできません。
彼らにも、人生の選択や仕方のない事情があるからです。
しかし、テンプレートの面談を何回重ねても「ゼロ」のままの信頼関係が、
これだけ具体的な対話を重ねることで、10、20、50と、小さくても確実に積み上がっていきます。
この積み重ねの差は、後から振り返ると、大きな差として現れてくることも少なくありません。
「今の支援機関の面談、ただお決まりの質問をして『今月も問題ありませんでした』と報告してくるだけで、形骸化してるな……」
「うちの外国人スタッフ、本当は何に困っているのか探りたいけれど、聞き方が分からない」
もしそんなモヤモヤを抱えているなら、ぜひ「ふくろう主任」にその胸の内をお聞かせください。
紹介会社の営業マンではないからこそ、どちらの味方でもない中立な立場で、
現場のリアルな本音を整理し、明日から使える具体的なコミュニケーションのヒントをお伝えします。

